左脳は右脳の夢をみる

24歳で脳出血を起こしても、この世界で誰かを守るために生きる1人の軌跡。

ひねくれモノ、言葉を語る

私は脳出血を起こした3月3日から現在まで世間から少し遠い場所にいるので、空白の時間を埋めるべく、就寝前はニュース記事を少しずつ読んでいます。

その中でも眼を見張ったのが英物理学者・ホーキング博士の訃報。

 

恥ずかしながら私は『博士と彼女のセオリー』(https://www.google.co.jp/amp/eiga.com/amp/movie/81187/)を映画館で観て、初めて彼の存在を知りました。

当時は主演を務めたエディ・レッドメインの演技に感嘆の声を上げるばかりでしたが、左手脚が不自由になった今「車椅子の天才」と称された彼が遺した【言葉】に興味が湧き、調べてみることに。

パーキンソン病を発症し、身体を動かせないだけではなく、自分の声で話すこともできなかったホーキング博士。左手脚が不自由になってメソメソしていた私以上にメソメソしていた…ワケがありませんでした。

彼は私よりずっと死に近い場所にいた。だから、彼の言葉は生きることへの貪欲さと幸福への渇望に満ちていました。

今夜はそんな彼の言葉の中でも、左手脚のひねくれた私に最も響いたものを記して筆を置きたいと思います。

 

【原文】One thing is to look up at the stars rather than seeing your feet.
Second, never give up on work.
Work gives purpose and significance.
Life is empty when it disappears.
Third, if you can fortunately find love, remember that it is rare and do not throw.

ーまず、足元を見るのではなく星を見上げること。
次に絶対に仕事をあきらめないこと。
仕事は私たちに目的と意義を与えてくれるから。
それが無くなると人生は空っぽになってしまう。

そして、その先でもし幸運にも愛を見つけることができたら、それはまれなことであることを忘れないで欲しい。

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ホーキング博士、あなたの代表的著書『ホーキング、宇宙を語る』をかつての超ひねくれモノの私が読んでいたら「俊才向けの本でしょ?」と言って最初の数ページで栞を挟んでお仕舞いにしていたでしょう。

でも、身体が不自由であるが故に抱えた「もどかしさ」と「絶望」、そして「死への恐怖」を体験した今の私はあなた自身を知りたい。あなたの遺した【言葉】を知りたい。

ー今は便利な世の中ですね。左手脚が不自由でもAmazonで本を探せる。

『ホーキング、自らを語る』(‪https://www.amazon.co.jp/dp/4751527517/ref=cm_sw_r_tw_awdb_c_x_xVi1AbDN9Q9BM‬)なら、ひねくれモノの私でも貴方のことを知ることができるでしょうか。

 

ホーキング博士はもう儚くなってしまったけれど、彼の遺した言葉は未だ生きている。私の心の中で今も。

私もできることなら、彼のように儚くなった後も人の心に自分の言葉を息吹かせられるような生き方をしたい。